監督:清水宏
1952年/日本/102分/白黒
奈良にある東大寺の大仏さまは、15 メートルもあるとても大きな仏像です。人々が仲良くくらせるようにと今から1400年前に作られました。 1952年、第二次世界大
戦のあと、清水宏監督はこの劇映画を作り、世界まれに見る傑作として静かに語りつがれ上映されてきました。戦争でお父さんやお母さん、兄弟もいなくなってしまった子どもた
ち。清水監督はこの子どもたちを引き取り自分の家で育てました。その子どもたちが出演しているドキュメンタリータッチの映画です。たった一人になってもそれでも子どもたち
は力を合わせ生きていきます。走り回りながら一人ひとり生きるその姿をじっと見つめる大人たちがいます。
大仏さまも子どもたちを見守ります。私たちが忘れ去ろうとしているようなあたたかい心がいっぱいつまっている映画です。